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「デイヴィッド・コパフィールド(一)」 ディケンズ 新潮文庫

(あらすじ)
生まれる前に父を亡くすも、母と幸せな生活を送る少年コパフィールド。
しかし、母親の再婚によって、そんな幸せな生活は終わりを告げる。
その後、コパフィールドは様々な苦難に遭いつつも、周囲の人間に助けられつつ成長し、
最後に幸せを手に入れる。全五巻。

最初は、子供向けのアニメに出てきそうな、身体的・精神的特徴を強調した登場人物、
例えば、あまりに太っていて、感情が高まるとシャツのボタンがはじけ飛んでしまう女中や、
校長という権威者の腰巾着で、常に校長のそばを離れず、
校長の言うことをそのまま繰り返すスピーカーのような男などのオンパレードに、
ちょっと気が滅入った。どうも肌に合わない。

しかし、そう感じつつも、さすがはモームが世界十大小説に挙げるだけあって、
読んでいると知らず知らずのうちに物語の中に引き込まれていく。
幸と不幸との間をめまぐるしく行き来する主人公の先行きが気になって、目が離せないのだ。
挿絵も趣があってとてもいい!
今後の展開に期待を持たせる一巻だった。
by komuro-1979 | 2005-12-25 00:32 | イギリスの小説
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