この巻ではマリユスがかなり重要な役割を果たすのだけれど、
彼という人物がどうも好きになれなかったせいで、 前半のマリユスとコゼットの恋愛の部分は、あまり感情移入できなかった。 なんでマリユスが好きになれないのだろう? たぶん、経済的にも思想的にも地に足がついてないし、 また、恋愛に関して自分勝手に思えたのだと思う。 だいたい、自分の恋が思い通りにいかないからって、 自分の死をちらつかせて相手を脅迫するのはちょっとなぁ・・・。 コゼットにはどうしようもないではないか。 また、エポニーヌに対してやたら冷たいのもマイナスだ。 恋愛の盲目状態のときは周囲には目はいかないものだから それほど責められないのかもしれないが、 エポニーヌのけなげさとその悲しい結末と、マリユスの向こう見ずで強引な恋とを どうしても対比してしまい、彼の恋の自分勝手さが目だって浮き上がってしまった。
by komuro-1979
| 2005-12-07 13:57
| フランスの小説
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