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「外套・鼻」 ゴーゴリ 岩波文庫

「外套」と「鼻」が収録されている。
100ページぐらいなので、1時間半ぐらいで読み終わってしまった。

「外套」は、貧しい下級役人が、なけなしのお金で外套を新調するが、
その外套がもとで不幸に見舞われるという話。
主人公の仕事と生活は、あまりにも単調で機械的。
しかも安月給で生活は非常に貧しい。
そんな苦しい状況の中でも、充実した気持ちで日々を送る主人公の姿が、
どこかユーモラスに描かれていたのが印象に残った。
作者のユーモアと皮肉の効いた文は、自分のつぼにはまったが、
ストーリー自体は別に面白くもなく、つまらなくもないといったところ。
巻末の解説を読んで、
「これはすごい作品なんだなぁ、自分には分からなかったけど」と思って読了。

「鼻」は、朝起きると鼻が無くなっていることに気付き、
鼻を追って奔走する小役人の話。
面白いか・・・これ?
この作品については、巻末で解説がほとんどなされていないために、
どこにこの作品のポイントがあるのか、結局最後まで分からなかった。
読後、書評サイトを巡回してみると、
絶賛しているひとが多かったことを考えると、
自分の感性が人とズレているのかもしれない。
個人的にはつまらなかった。


<オススメ度>★★
by komuro-1979 | 2005-09-21 01:08 | ロシアの小説
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