「必笑小咄のテクニック」 米原万里 集英社新書

小咄の構造を分析し,12種類に分けた上,各構造ごとに章立てし,
それぞれの章ではその構造に沿った小咄の例を豊富に紹介しながら説明している。
また,各章の最後には練習問題がついている。

小咄がきちんとした構造を持っていることは驚きであった。
この本に書かれていることを意識しながら,小咄を作る訓練?をしていけば,
いずれは笑いのとれる小咄を自分で作ることができそうな気がしないでもない。
例として紹介されている小咄はどれも面白く,読んでいて単純に面白い。

しかし,この本には,どうしても気に入らない点がある。
それは,著者が突然,小泉元総理の靖国神社参拝やその他諸々の政治的言動を採りあげて,批判を始めることだ。それもかなり高いテンションで。一応,話の流れに沿うように,小泉元総理の発言を小咄風にして紹介するのだが,小咄としては全く面白くない。その上,著者の元総理批判は見方が偏りすぎていて稚拙であり,その点でも救いようがなく,読んでて冷めるばかりだ。

その点を除けば,良書であると思う。


<オススメ度>★★★
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by komuro-1979 | 2006-12-19 22:09 | 小説以外の本
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