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「羊をめぐる冒険(下)」 村上春樹 講談社文庫

今日は台風が来てたし、やることがなかったので、
一日で読んでしまった。

全体を通じての感想。
こんなこと言うと村上春樹ファンがキレるかもしれないが、
正直、周りが言うほど面白くなかった。

主人公が淡々としていて、感情の起伏がほとんどない。
物語も淡々と進み、そしてどこか冷めている。映画の世界のようだ。
そういう物語の世界にイマイチ肌が合わず、没頭できなかった。
「羊がどうであろうが、主人公が生きようが死のうが知ったこっちゃない」
という気持ちになってしまった・・・。

また、結末がよくわからない。
羊って一体何?
羊男は何者?そして鼠との関係は?
耳の彼女と主人公との関係が終わってしまった理由は?
なんで自殺しなきゃいけないの?・・・などなど、
頭の悪い僕にはさっぱりわからなかった。
謎だらけだ。
小説の構成は、最初に主人公に投げかけられた謎が
だんだんと解明されていく形をとっているが、
僕にとっては解明されるどころか、ラストが近づくにつれて分からないところが増えていった。
それなのに主人公たちは勝手に納得し、
そしていつの間にか物語が終わってしまった(ように感じた)。

取り残された感じ。
すっきりしなかった。
個人的には、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」の方が面白かった。

<オススメ度>★★★
by komuro-1979 | 2004-10-10 01:13 | 日本の小説
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