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「青の時代」 三島由紀夫 新潮文庫

(あらすじ)
地方の名家に生まれた主人公は父への反感を胸に、徹底した合理主義者として育つ。
ある日、投資詐欺にあって大金を失ったという体験から、
今度は自分で金融会社を設立し、弱者からお金を搾取しようとする・・・。

主人公の生まれからの成長を順を追って描く前半部分と、
貸金業を営む後半部分との結びつきが、どうもよくわからなかった。
なんだか、書きたいことが2つあって、
それを無理やりにくっつけたという感じがして、ちぐはぐ感があった。

そういうちぐはぐ感や、主人公の思想・思考を説明する言葉がとても難しかったせいで、
主人公の人間像が掴みずらく、感情移入できなかった。

結局、作者の言いたいことがなんだかよく分からないまま読了。
僕にはイマイチの小説でした。

<オススメ度>★★
by komuro-1979 | 2006-05-14 21:25 | 日本の小説
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