「青春は美わし」 ヘッセ 新潮文庫

「青春は美わし」と「ラテン語学校生」という2つの短編が収録されている。
2つ合わせても115Pしかないので、すぐに読み終わってしまった。

どちらも青春時代の恋愛を描いているのだけれど、
「青春は美わし」のほうは、これに加えて都会の人間が理想とするような故郷、
具体的には、美しい自然と、子供のころから変わっていない風景があり、
家に帰ると少し老けた思慮深い両親と、相変わらず騒がしい弟たちが出迎えてくれる。
少し近所を歩くと、成長した友人たちと、初恋の相手であったあの子との
懐かしい出会いがある。
そこでは都会とは違って、時間はゆっくりと流れ、しばらく滞在していると、
子供時代にかえったような、純真な気持ちになれる・・・。
そんな風な理想の故郷が、見事に表現されている。
そんな美しい故郷と、青春の甘酸っぱい恋愛とが、非常にうまく結びついていて、
読んでいると、まるで幻想的で美しい夢をみているような、
なんとも言えない不思議な気持ちになってしまう。

読後感は最高でした。超オススメです。


<オススメ度>「青春は美わし」★★★★★  「ラテン語学校生」★★★★
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by komuro-1979 | 2005-11-19 02:12 | ドイツの小説
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